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猫が血尿になる3つの原因
猫のオシッコの色は通常は濃い黄色で強いアンモニア臭をしていますが、ある日突然、猫が真っ赤な血尿をしまうことがあります。何らかの原因で血尿をしており、猫ではよくみられる症状の1つですね。
今回は猫が血尿をしてしまう原因や血尿した際の対処法についてお話しします。
猫の特発性膀胱炎は検査しても特に異常がないのにも関わらず、頻尿や血尿、不適切排尿(トイレ以外の場所で粗相すること)、排尿痛などの症状を起こす原因不明の膀胱炎です。猫の下部尿路疾患(FLUTD)の6割以上がこの特発性膀胱炎に該当します。
環境の変化や多頭飼いによるストレス、飲水量の少なさ、肥満体型などが様々な原因が考えられますが、最も多い原因は「ストレス」です。
猫の特発性膀胱炎は、様々な年齢で起こり、性差もありません。主観的にはその猫さんの性格に依存するので、怖がりな子、神経質な子などは症状が出やすい感じがします。
また主な要因はストレスにになるので、周りの環境を改善しない限り一時的な改善に留まり、再発率が高いのが特徴です。
猫の尿道から細菌が侵入し、膀胱内で増殖することが原因で炎症をおきてしまいます。特に高齢猫や糖尿病や腎疾患などの何らかの原疾患がある猫が細菌性膀胱炎になりやすい傾向があります。
ただ猫の細菌性膀胱炎の場合、そのほとんどは二次感染によるものが多く、何らかに続発して感染が起こることが多いです。
主に血尿や頻尿、1回の尿量が少ない、尿の臭いがキツイなどの症状がみられます。
尿の中に、結晶や結石ができてしまう病気で、猫によく発症しやすい泌尿器疾患でもあります。
尿石症を発症する原因は、尿が極端にアルカリ性や酸性になることで結晶・結石が出来ることにあります。それは元々の体質や飲水量の少なさ、フードに含まれているミネラル量が原因とされています。
結石は主に膀胱や尿道、腎臓にできやすく、血尿や頻尿、排尿痛、トイレにいる時間が長くて落ち着きがない、排尿中に鳴くなどの症状が見られ、ひどければ排尿困難、尿閉などの症状を起こします。
特にオス猫の場合は、メス猫と比べて尿道が細くて長いため詰まりやすく、万が一尿道が閉塞し排尿が出来なくなると、一刻も早く処置をしなければ命に関わります。
単純な目安としては、1日1回は必ず排尿していることを確認して、24時間以上排尿した形跡がなければ、すぐに動物病院に受診・問い合わせをして下さい。
また、結石が原因で膀胱粘膜が傷ついてしまい、猫に血尿の症状を起こし膀胱炎を併発することも多いです。
血尿の原因が尿石症だった場合は、原因である結晶・結石を対処する必要があります。アルカリ性であるストラバイトに関しては、療法食で溶解することができます。
また、猫の尿石症は再発しやすいため、一般のフードに戻してしまうと再び結晶や結石ができ、血尿をおこしてしまうため治療が終わっても療法食を食べ続け、定期的に尿検査をする必要があります。
猫の尿石症でストラバイトでも結晶が多くて、尿道に詰まらせてしまったり、結石が大きくて血尿が続いていたりする場合は、手術をしなければいけません。
また酸性であるシュウ酸カルシウムは残念ながら療法食で溶かすことができないため、結石化した場合は手術する必要があります。
また結石化すると膀胱炎を併発するケースが多いため、膀胱炎の治療を一緒に行うことがあります。
膀胱炎により猫が血尿した場合は、血尿の症状を抑えるため止血剤の投与をします。また細菌感染が原因と疑われる場合や、二次感染防止のために抗生剤も投与します。
また炎症や排尿痛を抑えるために消炎剤を使用したり、膀胱の粘膜を保護する目的でグルコサミンやコンドロイチンなどのサプリメントを投与します。
他にも猫の尿量を増やして膀胱内を洗浄する目的で点滴をすることもあります。
猫はストレスに弱く、繊細な部分を持っているため動物のため、安心できる環境作りが大切になります。少しでも違和感があるとストレスを感じ、トイレを我慢してしまうからです。
上記にも書きましたが、血尿の大部分は特発性膀胱炎であり、主な原因はストレスとされています。そのため、飼い猫にストレスを感じさせない生活環境を作ることが大切になります。
理想とされているのはフードの器、水飲み場、トイレの数などを「飼い猫の頭数+1個以上」を設置することであり、そのため多頭飼いは注意が必要です。
また、廊下など人通りが多く物音が大きいところにトイレを置いてしまうと、落ち着いて排泄することができずストレスとなってしまうため、静かな場所に移動させてあげましょう。
他にも猫が1人で隠れられるような「秘密基地」を作ってあげたり、高い窓から外を見渡せる環境を作ってあげたりなど、方法は様々あります。しかし、もちろん全てを出来る訳ではないので出来る範囲で環境作りをしてあげて下さい。
猫は元々水を好んで飲まない動物なため、通常でも尿は濃いですが、飲水量が少ないと更に尿が濃くなってしまい、血尿などの泌尿器系の症状や病気を起こす原因につながります。そのため常に新鮮な水が飲める環境を作ったり、水飲み場の数を増やしたり、水分含有率が高いウェットフードを与えたりするなど飲水量を多くすることが重要です。
血尿を起こす原因の1つである尿石症は、肥満体型の猫に発症しやすい傾向があります。去勢・避妊後は性ホルモンにより代謝が悪くなるため、太りやすくなります。
およそ1才の体重がその猫の理想体重とされており、1日にあたえるフード量を決めたり、オヤツの与え過ぎに注意が必要です。
また太ることで猫の活動性が落ち、飲水量が減ったり、トイレに行く回数が減ったりと悪循環に陥ることもあります。
19/02/16
19/01/21
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猫のオシッコの色は通常は濃い黄色で強いアンモニア臭をしていますが、ある日突然、猫が真っ赤な血尿をしまうことがあります。何らかの原因で血尿をしており、猫ではよくみられる症状の1つですね。
今回は猫が血尿をしてしまう原因や血尿した際の対処法についてお話しします。
猫が血尿になる原因
1.特発性膀胱炎
猫の特発性膀胱炎は検査しても特に異常がないのにも関わらず、頻尿や血尿、不適切排尿(トイレ以外の場所で粗相すること)、排尿痛などの症状を起こす原因不明の膀胱炎です。猫の下部尿路疾患(FLUTD)の6割以上がこの特発性膀胱炎に該当します。
環境の変化や多頭飼いによるストレス、飲水量の少なさ、肥満体型などが様々な原因が考えられますが、最も多い原因は「ストレス」です。
猫の特発性膀胱炎は、様々な年齢で起こり、性差もありません。主観的にはその猫さんの性格に依存するので、怖がりな子、神経質な子などは症状が出やすい感じがします。
また主な要因はストレスにになるので、周りの環境を改善しない限り一時的な改善に留まり、再発率が高いのが特徴です。
2.細菌性膀胱炎
猫の尿道から細菌が侵入し、膀胱内で増殖することが原因で炎症をおきてしまいます。特に高齢猫や糖尿病や腎疾患などの何らかの原疾患がある猫が細菌性膀胱炎になりやすい傾向があります。
ただ猫の細菌性膀胱炎の場合、そのほとんどは二次感染によるものが多く、何らかに続発して感染が起こることが多いです。
主に血尿や頻尿、1回の尿量が少ない、尿の臭いがキツイなどの症状がみられます。
3.尿石症
尿の中に、結晶や結石ができてしまう病気で、猫によく発症しやすい泌尿器疾患でもあります。
尿石症を発症する原因は、尿が極端にアルカリ性や酸性になることで結晶・結石が出来ることにあります。それは元々の体質や飲水量の少なさ、フードに含まれているミネラル量が原因とされています。
結石は主に膀胱や尿道、腎臓にできやすく、血尿や頻尿、排尿痛、トイレにいる時間が長くて落ち着きがない、排尿中に鳴くなどの症状が見られ、ひどければ排尿困難、尿閉などの症状を起こします。
特にオス猫の場合は、メス猫と比べて尿道が細くて長いため詰まりやすく、万が一尿道が閉塞し排尿が出来なくなると、一刻も早く処置をしなければ命に関わります。
単純な目安としては、1日1回は必ず排尿していることを確認して、24時間以上排尿した形跡がなければ、すぐに動物病院に受診・問い合わせをして下さい。
また、結石が原因で膀胱粘膜が傷ついてしまい、猫に血尿の症状を起こし膀胱炎を併発することも多いです。
猫が血尿しているときの対処法
1.尿石症対策の療法食をあたえる
血尿の原因が尿石症だった場合は、原因である結晶・結石を対処する必要があります。アルカリ性であるストラバイトに関しては、療法食で溶解することができます。
また、猫の尿石症は再発しやすいため、一般のフードに戻してしまうと再び結晶や結石ができ、血尿をおこしてしまうため治療が終わっても療法食を食べ続け、定期的に尿検査をする必要があります。
2.尿石症によっては外科的手術する場合がある
猫の尿石症でストラバイトでも結晶が多くて、尿道に詰まらせてしまったり、結石が大きくて血尿が続いていたりする場合は、手術をしなければいけません。
また酸性であるシュウ酸カルシウムは残念ながら療法食で溶かすことができないため、結石化した場合は手術する必要があります。
また結石化すると膀胱炎を併発するケースが多いため、膀胱炎の治療を一緒に行うことがあります。
3.止血剤や抗生剤の投与で膀胱内の炎症を抑える
膀胱炎により猫が血尿した場合は、血尿の症状を抑えるため止血剤の投与をします。また細菌感染が原因と疑われる場合や、二次感染防止のために抗生剤も投与します。
また炎症や排尿痛を抑えるために消炎剤を使用したり、膀胱の粘膜を保護する目的でグルコサミンやコンドロイチンなどのサプリメントを投与します。
他にも猫の尿量を増やして膀胱内を洗浄する目的で点滴をすることもあります。
猫が血尿にならないための予防策
1.ストレスのない生活環境を作る
猫はストレスに弱く、繊細な部分を持っているため動物のため、安心できる環境作りが大切になります。少しでも違和感があるとストレスを感じ、トイレを我慢してしまうからです。
上記にも書きましたが、血尿の大部分は特発性膀胱炎であり、主な原因はストレスとされています。そのため、飼い猫にストレスを感じさせない生活環境を作ることが大切になります。
理想とされているのはフードの器、水飲み場、トイレの数などを「飼い猫の頭数+1個以上」を設置することであり、そのため多頭飼いは注意が必要です。
また、廊下など人通りが多く物音が大きいところにトイレを置いてしまうと、落ち着いて排泄することができずストレスとなってしまうため、静かな場所に移動させてあげましょう。
他にも猫が1人で隠れられるような「秘密基地」を作ってあげたり、高い窓から外を見渡せる環境を作ってあげたりなど、方法は様々あります。しかし、もちろん全てを出来る訳ではないので出来る範囲で環境作りをしてあげて下さい。
2.飲水量を増やす
猫は元々水を好んで飲まない動物なため、通常でも尿は濃いですが、飲水量が少ないと更に尿が濃くなってしまい、血尿などの泌尿器系の症状や病気を起こす原因につながります。そのため常に新鮮な水が飲める環境を作ったり、水飲み場の数を増やしたり、水分含有率が高いウェットフードを与えたりするなど飲水量を多くすることが重要です。
3.太らせない
血尿を起こす原因の1つである尿石症は、肥満体型の猫に発症しやすい傾向があります。去勢・避妊後は性ホルモンにより代謝が悪くなるため、太りやすくなります。
およそ1才の体重がその猫の理想体重とされており、1日にあたえるフード量を決めたり、オヤツの与え過ぎに注意が必要です。
また太ることで猫の活動性が落ち、飲水量が減ったり、トイレに行く回数が減ったりと悪循環に陥ることもあります。
電話番号 075-353-2700
住所 〒600-8415 京都府京都市下京区松原通烏丸東入上ル因幡堂町728-2
診療時間 午前9:00~12:00 午後17:00~20:00
休診日 木曜・日曜/祝日午後