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〒600-8415 京都府京都市下京区松原通烏丸東入ル上ル因幡堂町728-2
診療時間/午前9:00~12:00 午後17:00~20:00(エキゾチック動物は受付18:30まで) 休診日:木曜・日曜午後・祝日午後
オス猫の去勢手術後のケア方法や注意点、術後の変化
今回は、オス猫の「去勢手術」について、知っておきたい重要事項をお話します。去勢手術のメリットやタイミング、術式、術後の状態、ケア方法、術後の変化など、色々な事柄を知って愛猫の去勢手術に備えましょう!
猫の去勢手術とは、簡単に言えばオス猫の精巣を摘出すること。メス猫の避妊手術と同じように、望まない妊娠を避けるために行われるものです。そのほかのメリットとして、以下のものもあげられます。
「疑似交尾」といわれるマウンティングや性的アピールとしての「スプレー行動」などをしにくくなる。 オス猫が持っている縄張り意識が低くなり、噛みグセやケンカなどの「攻撃行動」が少なくなることがある。 性的な欲求が減ることで、繁殖のために相手を求める「脱走行動」が減る傾向がある。 発情や性衝動がなくなるので、相手を求めて大声で鳴くことが少なくなる。 精巣腫瘍などの生殖器系の病気を、防ぐ効果が期待できる。
精巣さえ確認できれば、何才でも去勢手術はできます。しかし、精巣を摘出すると生殖器の成長が止まり、早過ぎると尿道が細いまま成長が止まってしまい、泌尿器系の病気リスクを高める恐れがあるので注意しましょう。 去勢手術のタイミングは、獣医師と相談しながら決めるのが一番です。当院では成長も考えて生後10か月以降を推奨させて貰っていますが、飼い主さんとの相談により上記に書いた、スプレー行動などが大変であれば早期の手術をしています。
勢手術は「皮膚切開手術」をします。これは、精巣を包む皮膚(陰のう)を切開し、精巣を取り出す手術です。切開するのは1cmほどで、手術時間は15分程度、手術当日に自宅へ帰れます。 稀な場合ですが、精巣が体の外側に出ていない(お腹の中に入り込んでいる)「停留精巣」のオス猫がいることもあります。この場合の去勢手術は、メス猫と同じように開腹手術や腹腔鏡手術をして精巣を取り除く方法で行われます。
術前検査とは、「全身麻酔に耐えられるか」を調べる大切な検査です。一般身体検査や血液検査などを行い、先天的な病気はないか、臓器の機能に異常はないか、ウイルス感染の疑いはないかなどを確認します。ここで異常が見つかると、レントゲン検査や超音波検査などが追加され、より詳しく身体の状態を調べることになります。
去勢手術は子孫を望まない場合や、病気を予防するためには大切なことですが、猫にとっては知らない場所に預けられたり痛い思いをしたりと、怖い体験でもあります。去勢手術後のオス猫は、心身ともにかなりのストレスを受けていることも多く、今までとは違う行動をとることもあります。特に、手術直後は家に着いたとたんに部屋の隅に隠れるなどの行動を見せる猫もいます。そのような時は、無理やり引きずり出さず、落ち着くまで見守りましょう。
去勢手術直後は、一時的に抵抗力や免疫力が低下します。抵抗力が低下すると、感染症の危険性が高まるので注意しましょう。術後10日程度はシャンプーを控え、同居猫がいる場合は必要に応じて少しの間、隔離するなどといった対策をして、手術を受けた猫が安心して過ごせるように配慮しましょう。
エリザベスカラーは、猫が患部をなめたりしないようにする保護具です。最近は柔らかい素材のものも見られるようになりましたが、プラスチック製のものが一般的です。プラスチック製の場合は、エリマキトカゲのように顔まわり装着するので視野が狭くなり、猫の日常生活に大きく影響します。 これは、猫にとってストレスになったり、パニックを引き起こしたりすることもあります。メスであれば術後服(エリザベスウェア)がありますがオスの場合は患部の位置からも使用できません。患部の状況や猫の性格を考え、相談して対策してください。
1.腰やお腹周りがふっくら
性ホルモンの分泌がなくなると、代謝が落ちてきます。そのため、今まで通りの食餌量だと太りやすく、腰回りやお腹周りが、ふっくらしてくることがあります
2.筋肉質ではなくなり丸い印象
オス猫は本来運動量が多く、メス猫より筋肉がつきやすい体質です。しかし去勢出後は運動量がやや減り、筋肉もつきにくくなる傾向があります。
3.顔周りがスッキリする
ホホ周りの皮膚が発達するのは、オス猫の性ホルモンの影響です。去勢手術によってその分泌がなくなると、顔周りはスッキリした印象になることがあります。
メス猫の鳴き声に反応しなくなり、闘争心が減るので飼い主さんは「穏やかになった」という印象を持つと思います。若いうちに去勢手術を行うと、大人になっても子猫のような“甘えん坊”の性質が残ることもあるようです。
22/03/26
20/06/01
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今回は、オス猫の「去勢手術」について、知っておきたい重要事項をお話します。去勢手術のメリットやタイミング、術式、術後の状態、ケア方法、術後の変化など、色々な事柄を知って愛猫の去勢手術に備えましょう!
オス猫の去勢手術のメリット
猫の去勢手術とは、簡単に言えばオス猫の精巣を摘出すること。メス猫の避妊手術と同じように、望まない妊娠を避けるために行われるものです。そのほかのメリットとして、以下のものもあげられます。
・去勢手術の主なメリット
「疑似交尾」といわれるマウンティングや性的アピールとしての「スプレー行動」などをしにくくなる。
オス猫が持っている縄張り意識が低くなり、噛みグセやケンカなどの「攻撃行動」が少なくなることがある。
性的な欲求が減ることで、繁殖のために相手を求める「脱走行動」が減る傾向がある。
発情や性衝動がなくなるので、相手を求めて大声で鳴くことが少なくなる。
精巣腫瘍などの生殖器系の病気を、防ぐ効果が期待できる。
・去勢手術のタイミングは?
精巣さえ確認できれば、何才でも去勢手術はできます。しかし、精巣を摘出すると生殖器の成長が止まり、早過ぎると尿道が細いまま成長が止まってしまい、泌尿器系の病気リスクを高める恐れがあるので注意しましょう。
去勢手術のタイミングは、獣医師と相談しながら決めるのが一番です。当院では成長も考えて生後10か月以降を推奨させて貰っていますが、飼い主さんとの相談により上記に書いた、スプレー行動などが大変であれば早期の手術をしています。
・去勢手術の術式は?
勢手術は「皮膚切開手術」をします。これは、精巣を包む皮膚(陰のう)を切開し、精巣を取り出す手術です。切開するのは1cmほどで、手術時間は15分程度、手術当日に自宅へ帰れます。
稀な場合ですが、精巣が体の外側に出ていない(お腹の中に入り込んでいる)「停留精巣」のオス猫がいることもあります。この場合の去勢手術は、メス猫と同じように開腹手術や腹腔鏡手術をして精巣を取り除く方法で行われます。
・術前検査とは
術前検査とは、「全身麻酔に耐えられるか」を調べる大切な検査です。一般身体検査や血液検査などを行い、先天的な病気はないか、臓器の機能に異常はないか、ウイルス感染の疑いはないかなどを確認します。ここで異常が見つかると、レントゲン検査や超音波検査などが追加され、より詳しく身体の状態を調べることになります。
去勢手術“直後”の猫の状態や注意点
・肉体的・精神的にかなりのダメージを受けている
去勢手術は子孫を望まない場合や、病気を予防するためには大切なことですが、猫にとっては知らない場所に預けられたり痛い思いをしたりと、怖い体験でもあります。去勢手術後のオス猫は、心身ともにかなりのストレスを受けていることも多く、今までとは違う行動をとることもあります。特に、手術直後は家に着いたとたんに部屋の隅に隠れるなどの行動を見せる猫もいます。そのような時は、無理やり引きずり出さず、落ち着くまで見守りましょう。
・一時的に抵抗力と免疫力が低下する
去勢手術直後は、一時的に抵抗力や免疫力が低下します。抵抗力が低下すると、感染症の危険性が高まるので注意しましょう。術後10日程度はシャンプーを控え、同居猫がいる場合は必要に応じて少しの間、隔離するなどといった対策をして、手術を受けた猫が安心して過ごせるように配慮しましょう。
・エリザベスカラーを嫌がるとき
エリザベスカラーは、猫が患部をなめたりしないようにする保護具です。最近は柔らかい素材のものも見られるようになりましたが、プラスチック製のものが一般的です。プラスチック製の場合は、エリマキトカゲのように顔まわり装着するので視野が狭くなり、猫の日常生活に大きく影響します。
これは、猫にとってストレスになったり、パニックを引き起こしたりすることもあります。メスであれば術後服(エリザベスウェア)がありますがオスの場合は患部の位置からも使用できません。患部の状況や猫の性格を考え、相談して対策してください。
見た目や性格など、去勢手術後の変化とは?
・見た目の変化
1.腰やお腹周りがふっくら
性ホルモンの分泌がなくなると、代謝が落ちてきます。そのため、今まで通りの食餌量だと太りやすく、腰回りやお腹周りが、ふっくらしてくることがあります
2.筋肉質ではなくなり丸い印象
オス猫は本来運動量が多く、メス猫より筋肉がつきやすい体質です。しかし去勢出後は運動量がやや減り、筋肉もつきにくくなる傾向があります。
3.顔周りがスッキリする
ホホ周りの皮膚が発達するのは、オス猫の性ホルモンの影響です。去勢手術によってその分泌がなくなると、顔周りはスッキリした印象になることがあります。
・性格の変化
メス猫の鳴き声に反応しなくなり、闘争心が減るので飼い主さんは「穏やかになった」という印象を持つと思います。若いうちに去勢手術を行うと、大人になっても子猫のような“甘えん坊”の性質が残ることもあるようです。
電話番号 075-353-2700
住所 〒600-8415 京都府京都市下京区松原通烏丸東入上ル因幡堂町728-2
診療時間 午前9:00~12:00 午後17:00~20:00
休診日 木曜・日曜/祝日午後