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猫白血病ウイルス感染症(FeLV)の症状と治療法
猫白血病ウイルス感染症(FeLV)は発症してしまうと猫の命にかかわることもある病気です。猫白血病ウイルス感染症はどんな症状が出るのか、そして治療法についてです。
猫白血病ウイルス感染症になると、以下のような症状が見られます。 元気・食欲低下 下痢 体重減少・削痩 リンパ節が腫れてくる 貧血 呼吸が苦しくなる 発熱 など
感染して2~6週くらいすると、リンパ節や血液の中に侵入したウイルスの影響で急性期の症状、リンパ節が腫れたり、発熱したりする症状が現れます。 このような症状が1週間から数ヶ月ほど続き、一旦おさまって、その後症状が出ないで生きる猫もいます。 急性期を無事に過ごしても、ウイルスを完全に排除しきれなかった場合は、猫の体内に潜伏していた猫白血病ウイルスが再び活性化して、いろいろな症状が現れます。 具体的には、慢性的な口内炎、貧血、腎臓病、白血球減少症、悪性のリンパ腫などの症状があげられます。 猫がリンパ腫になってしまうと、放置すればわずか数ヶ月で死んでしまうことが多いのですが、適切な治療することで、半年から数年ほどは余命を伸ばすことが出来る可能性があります。
治療法としては、感染症に伴って現れる様々な症状に合わせた治療になります。 猫白血病ウィルスは残念ながら一度発症してしまうと完治するための治療法がなく、ウイルスを直接退治する方法もありません。 治療としては病気の症状による猫の苦痛を和らげながら、できる限り病気の進行を遅らせたりすることが主体になります。 代表的なものとして、悪性リンパ腫があげられます。化学療法や抗がん剤の投与をして、猫が少しでも長く生きられるような治療を行います。
また、栄養豊富でバランスのとれた食事を与えて、衛生的な生活環境を用意してあげて、猫の身体や精神面にできるだけストレスがかからないようにして、日和見感染を抑えるようにしてあげます。
猫白血病ウイルス感染症を予防するワクチンもあるので、ワクチン接種は重要です。 ただし、100%予防出来るものではないことと、副作用が出る場合もあるので、かかりつけの獣医さんとよく相談することをおすすめします。 予防するという面では、完全室内飼いにして、他の猫と接触させないことも大切です。 母猫になる可能性のあるメス猫の感染が分かれば、避妊手術を行う必要もあります。 多頭飼いの場合には、新たな猫が増える時には事前に検査を行なって、感染している猫がいれば隔離する必要があります。 猫同士が接触しないようにするのはもちろん、食器を共有しないようにする、トイレを清潔に保つといったことも大切です。
猫白血病ウイルスの検査は、動物病院の血液検査キットを使用して、猫白血病ウイルスに感染しているかどうかわかります。 ただし、猫白血病ウイルスに感染しても、感染が成立するまでに4週間ほどかかるため、感染してすぐに検査をしても陰性という結果になってしまう、ということが起きるため、判断には慎重さが必要です。 また、成猫の場合、猫白血病ウイルスに感染しているという検査結果が出ても、自力でウイルスを排除出来る可能性もあります。 さらに、猫が猫白血病ウイルスに感染してしまっても、すぐに発症するというわけではないので注意して経過を見ていく必要があります。 猫にストレスをかけないようにして、猫にとって快適に過ごせる環境を作り、猫の体がウイルスに勝てるように出来る限りのことをしてあげることも大切です。
猫白血病ウイルスの恐ろしさは、次の3つがあげられます。
・高い確率で猫の命に関わる 猫白血病ウイルスが恐ろしいのは、猫が感染して発症すると、高い確率で死んでしまうところです。 猫白血病ウイルスに感染した猫の約3分の1は、そのまま持続感染となり、多くは発症して様々な症状が現れ、持続感染してしまった猫の70~90%が半年~3年以内に死亡する場合が多いです。 感染したのが子猫であれば、さらに死ぬ確率が高くなります。 猫白血病ウイルスに感染した母猫から子猫に感染することも多く、胎盤感染の場合は、流産や死産してしまうことが多く、生まれたとしても無事に育つことが少なくなっています。
生まれたばかりの子猫が感染してしまうと、ウイルスを排除することは難しいのですが、生後1年以上の成猫であれば、多くが自分の免疫でウイルスを追い出すことが出来て、発症しないでそのまま寿命を迎えることもあります。 ちなみに、猫白血病ウイルスに感染した後にウイルスが排除されない確率は、生まれて間もない場合には90%ほど、生後4ヶ月以降の子猫であれば50%ほど、成猫であれば20%ほどと言われています。 ただ、猫白血病ウイルス感染症になり、一度発症してしまうと、成猫であっても、なかなか完治することがありません。 つまり猫が猫白血病ウイルス感染しても発症させないことが出来れば、長生きできることもあるということになります。
・猫から猫へ感染する 猫白血病ウイルスの恐ろしいところの2つめは、猫白血病ウイルスに感染している猫を介して感染してしまうところです。 猫白血病ウイルスは、感染している猫の唾液、血液、猫の母乳などに含まれています。 感染している猫の唾液や涙、血液などに含まれた猫白血病ウイルスが、他の猫の口や鼻の穴から入ってきてしまうことで感染します。 具体的には、猫同士でグルーミングしていて舐め合ったり、感染した猫と喧嘩して怪我した傷口を舐めたり、また同じ食器から餌を食べることでも感染する可能性があります。 また、猫白血病ウイルスに感染している母猫が子猫を産む際に感染する、母子感染がおこることがあります。
・他の様々な病気になる可能性がある 猫白血病ウイルスに感染すると、白血病を起こすこともありますが、多くは他の様々な症状が現れるのが3つめに恐ろしいところです。 まず体内に侵入した猫白血病ウイルスは、血液によって猫の全身に運ばれます。 広がったウイルスが骨髄に影響し免疫力を低下させることで色々な臓器に障害を起こします。それが様々な病気の原因になります。 症状として主な病気は、口内炎、鼻炎、皮膚炎、リンパ肉腫、腎不全、白血球減少症、貧血とそれに伴う諸症状、妊娠している猫であれば流産、さらにはトキソプラズマ症やクリプトコッカス症などがあります。 また、免疫力が低下するので、かかった病気が治りにくく、出来た傷が治りにくくなります。 飼い主は、猫が猫白血病ウイルス感染症になることで、様々な病気にかかる心配をしなければなりません。
猫白血病ウイルス感染症は、発症すれば命にかかわる恐ろしい病気ですが、ワクチン接種や完全室内飼いなどで予防することが出来ます。また動物病院でウイルス検査が出来ますので、猫を迎える時には検査をしておくと良いでしょう。 猫白血病ウイルスを退治する確実な治療法はないのですが、感染してしまっても発症しないこともあります。猫が普段から十分な栄養や休養を取っていて、快適で清潔な生活環境で暮らし、免疫力を保持することができていれば、猫白血病ウイルスが活性化することを防ぐことも可能と考えられます。 もし飼い猫が猫白血病ウイルス感染症を発症してしまっても、飼い主さんは出来る限り快適で安心出来る、苦痛の少ない生活をおくらせてあげられるようにしなければなりません。 猫が猫白血病ウイルス感染症になった時には獣医さんとよく相談して、猫にとって良い生活は何かを考えて行動しましょう。
出典:https://nekochan.jp/cat/article/3440
22/03/26
20/06/01
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猫白血病ウイルス感染症(FeLV)は発症してしまうと猫の命にかかわることもある病気です。猫白血病ウイルス感染症はどんな症状が出るのか、そして治療法についてです。
猫白血病ウイルス感染症の症状
猫白血病ウイルス感染症になると、以下のような症状が見られます。
元気・食欲低下
下痢
体重減少・削痩
リンパ節が腫れてくる
貧血
呼吸が苦しくなる
発熱 など
感染して2~6週くらいすると、リンパ節や血液の中に侵入したウイルスの影響で急性期の症状、リンパ節が腫れたり、発熱したりする症状が現れます。
このような症状が1週間から数ヶ月ほど続き、一旦おさまって、その後症状が出ないで生きる猫もいます。
急性期を無事に過ごしても、ウイルスを完全に排除しきれなかった場合は、猫の体内に潜伏していた猫白血病ウイルスが再び活性化して、いろいろな症状が現れます。
具体的には、慢性的な口内炎、貧血、腎臓病、白血球減少症、悪性のリンパ腫などの症状があげられます。
猫がリンパ腫になってしまうと、放置すればわずか数ヶ月で死んでしまうことが多いのですが、適切な治療することで、半年から数年ほどは余命を伸ばすことが出来る可能性があります。
猫白血病ウィルス感染症の治療法
治療法としては、感染症に伴って現れる様々な症状に合わせた治療になります。
猫白血病ウィルスは残念ながら一度発症してしまうと完治するための治療法がなく、ウイルスを直接退治する方法もありません。
治療としては病気の症状による猫の苦痛を和らげながら、できる限り病気の進行を遅らせたりすることが主体になります。
代表的なものとして、悪性リンパ腫があげられます。化学療法や抗がん剤の投与をして、猫が少しでも長く生きられるような治療を行います。
また、栄養豊富でバランスのとれた食事を与えて、衛生的な生活環境を用意してあげて、猫の身体や精神面にできるだけストレスがかからないようにして、日和見感染を抑えるようにしてあげます。
猫白血病ウイルス感染症を予防するワクチンもあるので、ワクチン接種は重要です。
ただし、100%予防出来るものではないことと、副作用が出る場合もあるので、かかりつけの獣医さんとよく相談することをおすすめします。
予防するという面では、完全室内飼いにして、他の猫と接触させないことも大切です。
母猫になる可能性のあるメス猫の感染が分かれば、避妊手術を行う必要もあります。
多頭飼いの場合には、新たな猫が増える時には事前に検査を行なって、感染している猫がいれば隔離する必要があります。
猫同士が接触しないようにするのはもちろん、食器を共有しないようにする、トイレを清潔に保つといったことも大切です。
猫白血病ウイルスの検査は、動物病院の血液検査キットを使用して、猫白血病ウイルスに感染しているかどうかわかります。
ただし、猫白血病ウイルスに感染しても、感染が成立するまでに4週間ほどかかるため、感染してすぐに検査をしても陰性という結果になってしまう、ということが起きるため、判断には慎重さが必要です。
また、成猫の場合、猫白血病ウイルスに感染しているという検査結果が出ても、自力でウイルスを排除出来る可能性もあります。
さらに、猫が猫白血病ウイルスに感染してしまっても、すぐに発症するというわけではないので注意して経過を見ていく必要があります。
猫にストレスをかけないようにして、猫にとって快適に過ごせる環境を作り、猫の体がウイルスに勝てるように出来る限りのことをしてあげることも大切です。
猫白血病ウイルスの恐ろしさ
猫白血病ウイルスの恐ろしさは、次の3つがあげられます。
・高い確率で猫の命に関わる
猫白血病ウイルスが恐ろしいのは、猫が感染して発症すると、高い確率で死んでしまうところです。
猫白血病ウイルスに感染した猫の約3分の1は、そのまま持続感染となり、多くは発症して様々な症状が現れ、持続感染してしまった猫の70~90%が半年~3年以内に死亡する場合が多いです。
感染したのが子猫であれば、さらに死ぬ確率が高くなります。
猫白血病ウイルスに感染した母猫から子猫に感染することも多く、胎盤感染の場合は、流産や死産してしまうことが多く、生まれたとしても無事に育つことが少なくなっています。
生まれたばかりの子猫が感染してしまうと、ウイルスを排除することは難しいのですが、生後1年以上の成猫であれば、多くが自分の免疫でウイルスを追い出すことが出来て、発症しないでそのまま寿命を迎えることもあります。
ちなみに、猫白血病ウイルスに感染した後にウイルスが排除されない確率は、生まれて間もない場合には90%ほど、生後4ヶ月以降の子猫であれば50%ほど、成猫であれば20%ほどと言われています。
ただ、猫白血病ウイルス感染症になり、一度発症してしまうと、成猫であっても、なかなか完治することがありません。
つまり猫が猫白血病ウイルス感染しても発症させないことが出来れば、長生きできることもあるということになります。
・猫から猫へ感染する
猫白血病ウイルスの恐ろしいところの2つめは、猫白血病ウイルスに感染している猫を介して感染してしまうところです。
猫白血病ウイルスは、感染している猫の唾液、血液、猫の母乳などに含まれています。
感染している猫の唾液や涙、血液などに含まれた猫白血病ウイルスが、他の猫の口や鼻の穴から入ってきてしまうことで感染します。
具体的には、猫同士でグルーミングしていて舐め合ったり、感染した猫と喧嘩して怪我した傷口を舐めたり、また同じ食器から餌を食べることでも感染する可能性があります。
また、猫白血病ウイルスに感染している母猫が子猫を産む際に感染する、母子感染がおこることがあります。
・他の様々な病気になる可能性がある
猫白血病ウイルスに感染すると、白血病を起こすこともありますが、多くは他の様々な症状が現れるのが3つめに恐ろしいところです。
まず体内に侵入した猫白血病ウイルスは、血液によって猫の全身に運ばれます。
広がったウイルスが骨髄に影響し免疫力を低下させることで色々な臓器に障害を起こします。それが様々な病気の原因になります。
症状として主な病気は、口内炎、鼻炎、皮膚炎、リンパ肉腫、腎不全、白血球減少症、貧血とそれに伴う諸症状、妊娠している猫であれば流産、さらにはトキソプラズマ症やクリプトコッカス症などがあります。
また、免疫力が低下するので、かかった病気が治りにくく、出来た傷が治りにくくなります。
飼い主は、猫が猫白血病ウイルス感染症になることで、様々な病気にかかる心配をしなければなりません。
猫白血病ウイルスのまとめ
猫白血病ウイルス感染症は、発症すれば命にかかわる恐ろしい病気ですが、ワクチン接種や完全室内飼いなどで予防することが出来ます。また動物病院でウイルス検査が出来ますので、猫を迎える時には検査をしておくと良いでしょう。
猫白血病ウイルスを退治する確実な治療法はないのですが、感染してしまっても発症しないこともあります。猫が普段から十分な栄養や休養を取っていて、快適で清潔な生活環境で暮らし、免疫力を保持することができていれば、猫白血病ウイルスが活性化することを防ぐことも可能と考えられます。
もし飼い猫が猫白血病ウイルス感染症を発症してしまっても、飼い主さんは出来る限り快適で安心出来る、苦痛の少ない生活をおくらせてあげられるようにしなければなりません。
猫が猫白血病ウイルス感染症になった時には獣医さんとよく相談して、猫にとって良い生活は何かを考えて行動しましょう。
出典:https://nekochan.jp/cat/article/3440
電話番号 075-353-2700
住所 〒600-8415 京都府京都市下京区松原通烏丸東入上ル因幡堂町728-2
診療時間 午前9:00~12:00 午後17:00~20:00
休診日 木曜・日曜午後・祝日午後